善意のレジ袋サービスを受けた葛藤

先日の節分の日、近所のスーパーへ恵方巻きを買いに行きました。

毎年どのスーパーにも、そしてコンビニにも恵方巻の特設コーナーがありますね。

毎年、別のスーパー内に入っている、新鮮さがウリの魚屋さんで買うのですが、今回は気分が変わって、近所のスーパーを覗いてみることにしたのです。

というのも、すぐ近くに大型の激安スーパーができて、長年惰性(失礼!)で営業していたような雰囲気が一変、色々工夫しだしたからです。

野菜も新鮮になってきたし、陳列も変わって店内も明るくなり、袋詰の台の真ん前の窓に張っていた蜘蛛の巣もなくなりました(笑)

 

そんなわけで、恵方巻きコーナーに行ってみると、色々なランクの恵方巻きが並んでいました。

下は500円から上は3000円まで。お餅であんこを巻いたものまであります。

私は食べ切れるハーフサイズ、でもちょっと奮発してその中では一番いいのを、息子の分と2本買いました。

レジに行くとさほど混んではなく、一人待っただけですぐに順番が回ってきました。

レジの店員さんはバーコードを読み込ませた後、おもむろに大きなレジ袋に2本の恵方巻だけを入れながら、

「レジ袋おつけしますね」

と笑顔を向けてくださいました。

私は、

(え、え? 頼んでないけど。マイバックあるけど)

と戸惑いながら、

「でも、レジ袋有料ですよね?」

と聞くと、

「いえ、無料です」

とおっしゃるじゃありませんか。

 

多分、この日だけのサービスだったのだと思います。

私は数秒戸惑った後、すでに袋に入っている恵方巻きをわざわざ出して突っ返すのも無粋な気がして、エコバッグを出さずにその善意をありがたく受け取ったのでした。

 

でも、今でもちょっとモヤモヤが残っています。

レジ袋の有料化は、2020年7月1日から、全国の小売業を含むすべての事業者に、一律に設けられました。

目的は、プラスチックごみをなくして地球環境を改善することです。

それに賛同しているからこそ、私達はマイバッグを持って買い物しているのだと思っています。

将来の子どもたちが暮らす地球がこれ以上汚れないようにと、日本だけでなく世界的な動きですよね。

それなのに、事業者自らがそれを覆すような”サービス”を行うってどうなんだろう…と思ってしまったわけです。

一方で、「面倒でしょう? だから今日だけは無料でお配りしていますよ」という善意もわかります。

確かに、また次の買い物をする時に使い回せるし、家でゴミ箱に敷く袋として使うこともできます。

しかし、よーく考えてみると、その善意で配っているのは地球を汚す元となるもの。

安易にサービスしていいのかな、と思ってしまうのです。

 

今やゴミ袋やレジ袋は自分で買う時代。

ならばレジ袋のサービスは一枚得したとも言えますが、それならもう少し別の方法はなかったのかなと思うのです。例えば、予め折りたたんで商品にくっつけるとか。

事業者がきちんと問題意識を持っていないと、レジ袋はダメだけどプラスチックの過剰包装は気にしないということになってしまいかねません。

かといって、プラスチック容器のものは買わない!という姿勢を貫くほど徹底していない私ですが。

今回のような場合、どうするのがよかったのかなぁと、少しだけ胸につっかえています。

 

最近、東京都で予定しているLoopというサービスを知りました。

リユース容器を使った、調味料や洗剤などの日用品や消耗品を購入できるサービスです。

容器は回収して洗浄し、詰め替えて使い回すそうです。

世界に先駆けて、2019年にパリやニューヨークではすでに展開されていて、日本でも昨年秋からモニターが始まり、たしか今年の3月だか6月だかにスタートすると言っていた気がします。

容器もとてもスタイリッシュでおしゃれなんですよね。

受け身で申し訳ないと思いつつ、消費者として参加できるこの企画。早く使いたいものです。

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