沖縄カジマヤーのお祝いの手紙を代筆しました

先日、沖縄のお祖母様に送るカジマヤーのお祝いのお手紙を代筆するご依頼を受けました。

ところで、カジマヤーってご存知ですか?

私は初めて知ったのですが、沖縄では97歳のトシビィ(年齢)は太陰暦では100歳にあたるとのこと。97歳になると子どもに返るといわれることから、子どものおもちゃの象徴である風車と赤い”ちゃんちゃんこ”で、親戚や近隣の住民、場所によっては島を挙げてお祝いをするのだそうです。

ホテルでお祝いしたり、オープンカーでパレードしたりと、それは盛大だそうですよ。なんとも素敵な風習ですよね。

今回は、お仕事の都合でどうしても行けなかったお孫さんからとのことで、お祖母様とのエピソードや好きなものなどをお聴きして、お祝いのお手紙を書かせていただきました。

カジマヤーとは沖縄の方言で風車のことだそうです。カジマヤーは、今はお祝いになっていますが元々の由来は諸説あり、由来によってはお祝いというよりはもっと荘厳な風習だったとも考えられます。

カジマヤーの由来その1.風車祭

上述したように、子ども返りするほどの長寿をお祝いする気持ちを、風車に込めるという意味。カジマヤーを風車祭とも言うこともあるそうです。

97歳にちなんで、旧暦の9月7日(今年2019年は10月5日)にお祝いします。

カジマヤーの由来その2.四辻

昔は97歳になった人に死装束を着させ、模擬葬儀を行ったという由来もあります。その儀式では、集落の7つの四辻(十字路)を回ったとされることから、カジマヤーとつけられたとも。そういえば、風車の羽も4つですね。

明治時代には、主役を車に乗せて集落の中の7つの四辻や7つの橋を通ってお墓まで行ったという記録が残されているそうです。

四辻の風習が、今ではオープンカーでのパレードにつながっているのかもしれませんね。なんにせよ、97歳まで生きたなら、もうこの世の面倒なあれこれから開放されて、後生を健やかに過ごしてくださいと願う気持ちが反映された、素敵なお祝いだと思います。

 

余談ですが、お手紙の代筆もブックライティングも、「人の気持を代弁して書く仕事」だと思っています。リサーチして内容を膨らませることはありますが、自分の思いや気持ちが入ってしまうことがあれば、プロ意識が足りないと自らを戒めています。

代筆でもっとも必要かつ重要だと思うのは、共感力とそれを言葉にする力です。言葉を形にするライターが書く力を求められるのは当たり前だし基本ですが、代筆する際には、いかにその人になりきって、その人の思いをその人のように表現できるかどうかにかかっていると思っています。

だから直接お会いしたほうが、その人の雰囲気や話し方がわかるのです。もし遠方で会えない場合はチャットなどで質問をし、エピソードなどを教えてもらうなどし、どういう考え方をする人なのかを探って、その人になりきります。

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