「様々」と「色々」の違いと使い分け

「様々(さまざま)も「色々(いろいろ)」も、複数を表す言葉です。

様々と色々は置き換えて使うことも多く、あまりにも無意識に使いすぎて、言葉の意味はあまり考えたことがないかもしれません。しかし、多少ニュアンスに違いがあり、使い方次第では相手に違和感を感じさせてしまうことがあります。

「様々」と「色々」の意味を知ることで、ビジネスなどでも恥ずかしくない文章を書きましょう!

それぞれの意味

まずは正しい意味をおさらいしてみましょう。

様々(さまざま)の意味

それぞれに様子が異なること。

色々(いろいろ)の意味

種類が多いこと。状況や思考が多いこと。

上記を見てみると、様々は「複数のものの様相が異なること」で、色々は「ものの種類が多いこと」を表しています。

「様々」は様子がたくさんあることから「様相の違い」について言うのに対して、「色々」は色がたくさんあることから、種類の豊富さに焦点が当てられます。とはいってもどちらも意味合いとしては同じように使っても十分通用しそうですね。

明確な使い分けは「文章」か「話し言葉」か

使い分けで明確なのは、「様々」は文語体に使い、「色々」は口語体に使うということです。「この間は色々と楽しかったね」は自然ですが、「この間は様々と楽しかったね」と言うと不自然ですよね。ほかにもこんな例があります。

◯色々とお世話になりました
×様々とお世話になりました

◯色々と大変です
×様々と大変です

「色々と」は比較的カジュアルで汎用性が高いのに対して、「様々」はややフォーマルでかしこまった印象です。上記のように慣用的に使う場合もありますが、ビジネスメールや公式の場では「様々」を使うとよりカチッとした印象になりますね。

「色々」も「様々」も使う場所によってはNG

色々も様々も、一つの言葉を繰り返す重ね言葉です。

重ね言葉は忌み語の1つとされ、繰り返されることが連想されるのでお見舞いや結婚式、葬式などではタブーとされています。もちろん、上記にまつわる手紙やスピーチなども同じです。重ね言葉はほかにもたくさんありますが、以下はよく使う重ね言葉です。重ね言葉は他の言葉に変えて言うと良いですよ。

重ね言葉と言い換えの例

くれぐれも → 十分に、よく、どうぞ

かえすがえす → 何度考えても、

かさねがさね → いく度も、一度ならず

いよいよ → もっと、より

重々 → 大変、身にしみて

次々 → 続けて、たくさん

 

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